コラム

【特別編】食糧政策を政党は明確に示せ

2009年06月19日

(朝日新聞 『声』6月18日掲載)

網製品販売会社経営 岩田 圭司 (山口県下関市 66)

 

 

    6日の本紙「私の視点」の「食糧危機・高い穀物生産力で解決に貢献」に目が吸い寄せられた。

    世界の食糧問題に対して、ロシア大統領が具体的に農地の面積と質にまで言及して同国が「食糧安全保障の保証人」となることを課題とするという内容である。

    「パンはすべての頭(何より重要なもの)」ということわざを挙げ、食糧供給水準こそ生活の質を測る指標だとして「合同穀物会社」設立とインフラ整備にまで踏み込んで世界穀物フォーラムに臨む決意を表明している。

    同国の動静が不透明な感じがぬぐえず、プーチン首相から禅譲された立場や指導力に疑問を抱いていたが先入感が払拭され、大統領への親近感が湧いた。

    地球の飢餓人口が九億を超えている中で、食糧自給が四割の日本の政府が食糧政策の方向すら国民に示せていない現状に先が案じられる。

    経済至上に捉われ先端産業に目が向いていたが、不況で不安に怯えている国民には何があっても食べることはできるという安心が必要である。

    金で買えない命と健康こそ暮らしの原点であり、次の衆院選挙では、政党は食糧政策を明確且つ具体的に示し、国民はそれをしっかり見抜いて選択することが求められる。

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